SBI・VTIを積立NISA枠で申し込む前に知っておきたい4つのこと

アイキャッチ画像

2021年6月29日よりSBI証券からインデックスファンドであるSBI・Vシリーズが販売開始されました。

SBI・Vシリーズスタートの公式情報
画像引用元:https://go.sbisec.co.jp/lp/lp_sbi_v_series.html

本記事では私が特に注目している「SBI・V・全米株式インデックス・ファンド(以下、SBI・VTIと呼称)」に焦点をあててご紹介します。

  • 積立NISA枠で買うことはできる?
  • 本家VTIを買うよりお得?
  • 楽天VTIと比較して勝っている?
  • 確定申告は必要?(二重課税問題はどうなっている?)

私はこのあたりの情報が気になっていたので、調べてみたところ…

  • 積立NISA枠での注文は可能
  • 本家VTIを買うよりも金額的なコストは高い、総合的には同等
  • 楽天VTIと比較するとSBI・VTIに現状は軍配アリ
  • 二重課税調整制度の対象であるため、基本的に確定申告は不要

上記のような結果となっております。

SBI証券の口座開設がまだの方は、以下より公式サイトに飛べますので、ぜひ参照してみてください。

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それでは、詳細を見ていきましょう。

目次

SBI・VTIを積立NISA枠で買うことはできる?

SBI・VTIを含むSBI・Vシリーズ(「SBI・V・S&P500インデックス・ファンド」「SBI・V・全米株式インデックス・ファンド」「SBI・V・米国高配当株式インデックス・ファンド」)はいずれも積立NISA枠で注文することが可能です。

投資信託の銘柄検索で”SBI・V”と入力して検索かけると出てきますので、「つみたてNISA」を選んで設定しましょう!

投資信託の銘柄検索結果画面
画像引用元:SBI証券公式ページ

SBI・VTIは本家VTIを買うよりお得?

SBI・VTIは、米国株ETFであるバンガード・トータル・ストック・マーケットETF(VTI)を実質的な投資対象としているファンドです。このため、VTIに投資してもSVI・VTIに投資しても、同じ投資対象(米国の企業約4,000社の株式)にお金を投じていることになります。

ここで出てくるのが「本家であるVTIとSBI・VTIはどっちに投資した方がお得なの?」という疑問です。

※なお、前提として海外ETFを積立NISA枠で購入することはできません。(通常NISAは可能)

投資する際のコストにどの程度違いがあるのか、という視点でご覧頂けますと幸いです。

コスト面では本家VTIの方が安い

金額的なコスト面では本家VTIの方が安いでしょう。目論見書にSBI・VTIの信託報酬の内訳が掲載されています。下図はその抜粋になります。

スクロールできます
支払先料率役務の内容
委託会社年0.022%ファンドの運用、基準価額の算出、ディスクロージャー等の対価
販売会社年0.022%購入後の情報提供、運用報告書等各種書類の送付、
口座内でのファンドの管理及び事務手続き等の対価
受託会社年0.014%運用財産の管理、委託会社からの指図の実行等の対価
消費税等年0.0058%別途消費税等相当額
投資対象とする
投資信託証券
年0.03%程度マザーファンド受益証券を通じて投資するETF(上場投資信託証券)の信託報酬等
信託報酬内訳:SBI・V・全米株式インデックス・ファンド目論見書より抜粋

一番下の0.03%は、本家であるVTIの経費率のことです。これらが全て足されたものがSBI・VTIのコストになります。

一方、本家VTIは基本的に経費率0.03%のみがコストとしてかかりますので、金額面のコストで言えば本家VTIの圧勝となります。

SBI・VTIとVTIの信託報酬比較

SBI・VTIに投資する2つのメリット

では、SBI・VTIにメリットが無いのかというとそうではありません。これはETFのデメリットの裏返しになりますが、大きくメリットは2つあります。

  1. 少額購入ができる(ETFを購入するには最低数万円必要)
  2. ドルコスト平均法の効果がETFと比較して高い

SBI・VTIはインデックスファンドのため、100円(1口当たり1円)から投資が可能です。このため、預金残高が少なくても多くの口数を買い付けていくことができます。

また、インデックスファンドは1口あたりが少額であり、少しの価格変動で購入口数が変化するため、ドルコスト平均法の効果が大きくなります。

これに対して、ETFは1株単位での購入のため、多少の価格変動では購入できる口数は増減しづらく、ドルコスト平均法の効果が薄まる可能性があります。

ドルコスト平均法とは、価格が変動する金融商品を常に一定の金額で、かつ時間を分散して定期的に買い続ける手法です。

この手法で金融商品を購入し続けた場合、価格が低いときの購入量は多くなり、価格が高いときの購入量は少なくなります。

AXA(https://www.axa.co.jp/100-year-life/wealth/20200108/)

以上から、SBI・VTI、本家VTIそれぞれにメリット、デメリットがあるため、総合的にみると甲乙つけがたい銘柄であると言えます。

yuna

個人的には少額で手軽に投資できるSBI・VTIが好みです!

米国ETFのメリット、デメリットについては下記記事で詳しく説明していますので、ぜひ参照ください。

SBI・VTIは楽天VTIと比較して勝っている?

SBI・VTIとよく似たインデックスファンドに楽天・全米株式インデックス・ファンド(以下、楽天VTIと呼称)があります。色々な記事、動画等でSBI・VTIと比較されていますが、金額的な面では現状SBI・VTIの圧勝です。

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銘柄名バンガード・トータル・ストック・マーケットETF楽天・全米株式インデックス・ファンドSBI・V・全米株式インデックス・ファンド
経費率0.03%
信託報酬0.1620%程度0.0938%程度
インデックスファンドとETFの手数料の違い

単純に信託報酬が楽天VTIの方が0.02%ほど高いのです。同じVTIに投資しているのですから、そりゃSBI・VTIの圧勝ですね。

しかし、注意点が2点あります。

  1. クレジット決済時のポイント還元率が2022年9月までは楽天VTIの方が高い
  2. SBI・VTIの隠れコストが現時点では不明

クレジット決済時のポイント還元率の違い

SBI証券では2021年6月30日からクレカ積立のサービスが開始しています。

三井住友カードのクレジットカード決済サービスを使うことで、投資信託積立額の0.5%分のVポイントが貰えるのです。

積立NISA枠で毎月33,000円投資する場合、約500円分のポイントが毎月貰えることになります。

yuna

私は基本的にクレジットカードは複数持ちたくない人ですが、積立投資専用カードであれば持ってても良いかなと思い、三井住友カードを作成しました。Vポイントはコンビニやカフェで「VISAで!」と言えば支払いに使えましたよ!

三井住友カード(NL)では、2022年6月30日までVポイントのプレゼントキャンペーンが行われています。新規入会+モバイル決済(Apple Pay/Google Pay)の設定と利用で最大6500円相当のポイントがもらえます!

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一方、楽天証券にも楽天カードクレジット決済サービスがあり、こちらは2022年9月まで1.0%の還元率です。

このため、

  • 2022年9月までは楽天VTIの方がポイント還元率が高い
  • 2022年10月以降はSBI・VTIの方がポイント還元率が高い

ということなります。

クレジットカードによる積立投資のポイント還元率は各社の変動が激しい状況です。2022年9月までは楽天の方が還元率が高いため、楽天カードによる積立投資もおすすめです!(2021年11月3日追記)

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SBI・VTIの隠れコスト

投資信託には信託報酬以外に隠れコストが存在します。

この隠れコストは1年間(または半年)の運用を終えた後に発行される運用報告書という資料で発表されます。

MORNINGSTAR 楽天・前米株式インデックスファンド 運用報告書1
画像引用元:MORNINGSTAR 楽天・前米株式インデックスファンド 運用報告書1(http://apl.morningstar.co.jp/webasp/pdf/report/2017092908_R_202007.pdf)

この隠れコストがSBI・VTIの場合、現時点では不明なため、完全に楽天VTIに買っているかは不透明です。SBI・VTIの決算月は7月のため、7月頃に発行される年間運用報告書を確認しましょう。(本記事でも取り上げ予定です!)

しかし、SBI証券は先日行われた記念ミーティングにて「信託報酬は最安を目指し、他社が安くしてきた場合に追従する」と言っていたため、コスト面では楽天に勝ち続けるのではないかと、個人的に思っています!

SBIアセットマネジメント社によるミーティングの模様

SBI・VTIに投資した場合、外国税額控除目的の確定申告は必要?

「SBI・V・全米株式インデックス・ファンド」および「SBI・V・米国高配当株式インデックス・ファンド」は投資信託のため、二重課税調整制度の対象となります。

米国ETFは外国株式のため、売買の際に日本国の税金の他に米国の税金が課されます。これを二重課税といい、確定申告(外国税額控除)によって重複分を取り戻すことができます。

この外国税額控除を証券会社側で自動的に行ってくれる制度が二重課税調整制度です。多くの投資信託はこの制度の対象になっています。

yuna

SBI・Vシリーズも確定申告が必要なのかを気にしておりましたが、二重課税調整制度の対象であるため、外国税額控除を目的とした確定申告は不要です。

まとめ:コスト面で優れたSBI・VTIは投資対象になり得る

SBI・VTIはインデックスファンドとしてコスト、投資対象いずれも非常に優れた銘柄であると思います。私は半年間ほど米国株ETFのVTIに投資してきましたが、1口あたりの金額が高く、多くの口数を買付けることができていません。

※2022年10月追記
SBI・VTIに限らず、米国株ETFの多くが下落している状況が発生しています。買い増しチャンスと捉える前に、自身の許容できるリスクを今一度確認した上で投資を行うようにしてください。また、現在為替レートは酷い円安状態です。株価だけでなく、株式購入の際に必要なドルの調達コストも鑑みながら慎重な投資判断をしていきましょう!

そんな状況の中で、VTIに投資できるインデックスファンドがSBI証券にできたので、ぜひ自分のポートフォリオに組み入れて投資していこうと考えています。もしご興味のある方は、ご自身の家計状況、ポートフォリオと相談した上で、投資することを検討してみて頂ければと思います。

昨今の20年ぶりといわれている円安相場について、円安が進んでいる背景を考察した記事を公開しました。株式投資をするにあたって為替相場は非常に重要な要素であるため、合わせて参照ください。

投資を続けていくにあたって、大きな失敗を避けるために私が参考としている書籍を下記記事で紹介しています。

こちらもぜひ参照ください。

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